天人峡〜高根ヶ原〜旭岳 ワンデイ縦走 2021.08.04 7月26日花盛りの大雪山をワンデイ・ロングハイクしてきました。その時の様子をご紹介します。ルートは天人峡から化雲〜高根ヶ原〜旭岳〜旭岳温泉まで歩き、そこから自転車で天人峡に帰ると言うものです。今回は歩き部分だけで、距離40km、登り2,864m下り2,355mをおよそ、14時間かけて歩きました。通常なら1泊〜2泊の行程を日帰りで。ほとんど走らず、早いペースで歩き続けるスタイルです。朝4時に札幌を出発、旭岳温泉に自転車をデポしてから、天人峡を8時に歩き出します。早足で森の中の道を歩き、一時間ほどで第一公園に出ました。湿原の向こうには、目指す旭岳が見えます。エゾカンゾウやワタスゲを見ながらの湿原歩き。木道は快適でグングン距離を伸ばせました。標高を上げていくと現れた、チングルマのお花畑。雪解けの早かったところはすでに綿毛になっていますが、、雪田の近くではまさに満開で、今が見頃でした。これほどの広大なお花畑が至る所にあるのは大雪山ならではですね。化雲岳山頂手前の雪渓では、雪解け水を補給。水温はほぼ0℃、手をつければすぐに痛くなります。頭から水をかぶってクールダウンできるのが、炎天下ではありがたいです。今回使用したのは浄水器SAWYER MINI。エキノコックスの卵も除去できるので、安全な飲水をすぐに作ることが出来ます。およそ3時間30分かけて12時前に化雲岳に登頂。やっぱり高いところがあると登りたくなりますね♪化雲岳からは化雲平を通って五色岳を目指します。チングルマのお花畑の中に伸びるトレイル。正面には東大雪の山々がそびえます。道の脇に咲くリシリリンドウこちらはクモマユキノシタ 沼ノ原との分岐点である五色岳から旭岳方向を望みます。 大きな崖のあるピークは忠別岳。その左奥で雪を抱えているのが旭岳、まだまだ遠いですね。先を急ぎます。五色岳から1時間ほどで忠別岳山頂へ。時間は14時。19時の日没までには旭岳に到着したいので、ここからが頑張りどころです。このあたりでは、今後のペースが上がらないようなら、後旭の野営指定地でビバークすることを視野に入れて行動していました。山頂ではエゾシマリスがお出迎えしてくれました♬山頂から少し進むと、いつも美しい忠別沼。ここでは、木道の上でストレッチをしてリフレッシュ。今回のルートの高根ヶ原での一枚。縦走の途中の通り道ですが、日帰り装備で歩く人は珍しいでしょう。今回は30ℓのザックにツェルト・バーナーなどを入れて、水抜きで6kg程度の装備。足下はトレランシューズで身軽に歩いて行きます。ヒグマが多く生息する高原沼を見下ろし、、エゾハハコヨモギやコマクサの群落を眺めながら、、、16時30分頃、白雲小屋に到着。しっかり協力金を払って、記念手ぬぐいをいただきました!!白雲小屋は花に囲まれた美しい小屋です。紫色が鮮やかなイワギキョウエゾタカネツメクサの白を見ると夏も盛りだなぁと感じます。小屋から少し進んで、振り返ってパシャリ📷この辺りで、旭岳から縦走してきたガイドツアーの皆さんとたくさんお会いしました。通常なら小屋が見えてほっと一息の時間ですが、僕は旭岳目指してひたすら歩きます。ピンク色のエゾノツガザクラと白いアオノツガザクラ。それにチングルマが至るところに咲いているのを眺めながら歩き、17時40分北海岳の山頂です。歩いてきた北海平と白雲岳を振り返って。影の長さに、1日の終わりを感じます。北海岳から旭岳への道。このあたりはイワブクロが綺麗でした。有毒ガスの出るお鉢平を横目に見ながら歩きます。いつ見ても雄大な景色です。幻想的な光に、ついつい足が止まります。正面、中央が旭岳です。振り返ると白雲岳の山頂部だけが赤く輝いていました。19時、ほぼ日没と同時に旭岳に登頂。マジックアワーの地獄谷はなんとも言えぬ幻想的な雰囲気でした。時間は予定通り、体力も万全ですので、ビバークは無しでこのまま下山することにします。暗くなる中、旭岳温泉の灯りを目指してグングン下って行きます。写真には撮れませんでしたが、星が一つ二つと輝きはじめるのはとても綺麗でした。真っ暗な天女ヶ原。夜の樹林帯では、音を出し、気配に耳を凝らして、周りの動物の動きに注意を払いながら歩きます。ライトで周りを照らすのも忘れずに。動物が居れば、反射で目が光ります。旭岳温泉には22時下山。そこから約20km、1時間のサイクリングで天人峡温泉に戻りゴールとなりました。快晴、花盛りの大雪山を満喫する1日となりました。1日で通常の複数日分の行程を歩くワンデイロングハイク。荷物も必要なものはしっかりと持ち、要らないものはギリギリまで削る、 ウルトラライトパッキングと組み合わせることで、長い行程も快適に楽しむことが出来ます。もちろん、身軽なスタイルで山奥のルートを歩く以上、天候や装備の選択、ペース配分等、しっかりと自分の実力に見合った判断が求められます。それらのリスクを乗り越えて得られる、身軽さと自由が今回の行程の醍醐味でした。北大店 双樹 タグ: 登山 ロングハイク トレイルランニング みんなの登山をまとめ読み Tweet « 前のブログへ ブログ一覧 次のブログへ »