8/30.31で開催しました
『はじめてのテント泊in小樽天狗山 第2弾』

こちらに参加された方にはアンケートへの
ご協力をお願いしておりました。
その中で頂いたいくつかのご質問に
こちらのブログで回答をさせていただきたいと思います!
【Q】今まで登山をしていて
大きな怪我をしたことはありますか?
【A 双樹】
残雪の雪山で滑落して足首の骨折をしたことがあります。
快晴・無風の状況で時刻は昼過ぎごろ。
まずは靴を脱いで患部の状態を観察。
歩行不能だと分かったので、すぐに警察に救助要請をしました。
サムスプリントと包帯で患部を固定。
あるだけの防寒着を着て体を冷やさないようにしました。
すぐにヘリが来てくれて収容されましたが、
ヘリが飛べなかったり電波圏外だったりすれば、
ビバークや何らかの手段での自力下山も必要になったと思います。
【Q】女性がソロでテント泊する場合の
注意点はありますか?
【A 双樹】
女性のソロテント泊の場合、
他の男性登山者をリスクとして
感じられることがあるかもしれません。
1番良いのは他の女性登山者(または女性を含むグループ)と
コミュニケーションを取っておくことだと思います。
コミュニケーションを取ったグループや、
テント場の管理人から目の届きやすい場所に
テントを張るようにしましょう。
【A 泉】
上記の事で以前、他の登山者の方に
少し付きまとわれたことがあります。
宿泊予定のテント場で待ち伏せをされたので、
予定を変更して来た道を引き返し
違うテント場に泊まったことがあります。
こういった不測の事態もありえるので、
慣れないうちは体力に余力を残して
その日の行程を終えられると理想かと思います。
【Q】クチャンベツ登山口から
大沼へテント泊する場合、
注意点を教えて下さい。
【A 双樹】
登山口までの運転を含めて、
電波圏外での活動がほとんどになりますので、
何かあっても救助が呼びにくいです。
最近はIPHONEにも衛星通信の機能がつくようになったので、
ご自身のスマートフォンの機能を把握しておきましょう。
沼の原の大沼は雪解け水や雨水でできている沼です。
沼の畔はキャンプ指定地になっていますが
、水が引かないとテントを張ることができません。
水の増減は非常に早いので
数日好天が続くと一気に水位が下がりますし、
大雨が降れば一気に増水します。
他の登山者の情報や、
天気の推移をチェックすることを忘れずに。
沼ノ原から30分ほど五色岳方向に向かうと、
「五色の水場」がありますので、
水場はここを利用すると良いでしょう(要浄水)。
携帯トイレの利用は必須ですが、
携帯トイレブースはありません。
隠れる場所もないので
トイレ用ポンチョなどがあると便利だと思います。
大沼は平らな地形のため、
強風が吹く場合があります。
風向きを調べておいて入り口を風下に向ける、
しっかりとペグダウンするなどして
しっかり対策しましょう。
さらに標高の高い南沼キャンプ指定地などでは、
強風でテントのポールを折られてしまう人もいます。
天気予報をしっかり調べて山行計画を立てましょう。
【Q】テントやツェルトを張るときの
ロープの結び方を教えて下さい
エイトノット(八の字結び)・ボーラインノット(もやい結び)・クローブヒッチ(マスト結び)
の3つを習得していると便利です。
エイトノットはテントへの張り綱の固定、ボーラインノットは素早く結んだりほどいたりしたい場所に、
クローブヒッチはツェルト設営時のポールの固定や、ロープの張り具合を後から調整したい場合に便利です。
+1の便利な結びをあげると、ブレイクスヒッチ。
これはツリークライミングで使われる結びですが、ロープの張り具合を自在に調整することができます。

まずはエイトノット。これはフォロースルーという方法です。
初めに十分な余長を確保した場所に八の字を作ります➀
次にロープの末端を、最初の八の字の出口から逆方向に通していきます。②③④
ロープの捩れを取って⑤
結びから出ている4箇所のロープをそれぞれ締め上げて完成⑥
裏返して見た形が⑦です。
エイトノットは間違えにくく解けにくい結びです。
解けては困る場所や、一度つけたらもう外さないような場所に適しています。

次にキングオブノットと言われるボーラインノット。
人によって色々なやり方がある結びですが、僕の方法を参考までにあげさせていただきます。
まずは手前側のロープが上になるように輪をつくります①
ロープの末端を上→下→上の順に通し、②
最初に②で最初に潜らせた輪に逆向きにロープ末端を通します③
きゅっと締め上げて完成④
裏返して見た形が⑤です。
素早く結べて、荷重がかかってもほどきやすいのが特徴です。
「リング負荷」といって、リング部分に何かをかけて引っ張ると緩んでしまう特徴があります。
ご注意を!!
そして、クローブヒッチ。

くるっと回したロープを①
最初のロープの下に潜らせます②
ロープをもう一周させて2本のロープの間に末端を通します③
締め上げて完成④
結んだ後でも長さ調整が簡単で、荷重がかかっても解きやすいです。
荷重で結び目が締まるので、結び目の位置がずれにくいという特徴もあります。
これは目で形を見て覚えるしか無いので、シンブルながら1番間違えやすい結びかもしれません。
上から被せることができるなら、⑤→⑥の順でループを2つ重ね合わせて、上からかけてしまうのが簡単なやり方です。
テント泊講習ではツェルトから少し離した位置にトレッキングポールを立てるのに使用しました。
ポールのグリップにぐるぐる巻きつけてたあの部分です。

最後にブレイクスヒッチ。
まずは折り返したロープに根本からくるくる4周巻きつけます。①
巻きつけたらロープの末端を4周くるくるさせたループに潜らせて②
くるくるの2つ目のところからロープ末端を外に出します。③
最後に結び目を整えて、しっかり締め込んで結びが効いていれば完成です。④
いわゆる自在結びの一種ですが、僕は一般的な自在結びよりこちらの方が覚えやすいと感じてます。
ツリークライミングで人の体重を支えるのにも使われるので、信頼性も高いです。
結び目を自由に滑らせて好きなところで止めることができます。
自在を使わずにガイラインをピンと張ったり、ハンモックを吊るしたり、夢が広がりますね。
以上となります!
その他に、秀岳荘スタッフのおすすめテント泊ご飯を知りたいという
ご意見もありましたので、機会を作ってインスタなどでご紹介できればと思います!
ご質問まことにありがとうございました!(^▽^)