美しい滑床が1.5km続くクワウンナイ川沢登り♪

みなさまこんにちは。白石店グッズ売場 藤田です。

秀岳荘70周年感謝セールにご来店いただきましてありがとうございました。
3日間、スタッフみんなが力を尽くし、少しでもみなさまへ感謝をお伝えできたかなと思っております。
今後ともご愛顧賜りますよう、よろしくお願いいたします。

セールが終わるとすぐに今回の大冒険、多くの沢登り愛好家が訪れる憧れのクワウンナイ川へ旅立ちました。
今回のメンバーは、北大店ウェア売場 橋本、北大店登山売場 双樹、白石店登山売場 泉、藤田です。

クワウンナイ川は、北海道の大雪山系のトムラウシ山を源頭とする沢登りルートで、美しい滑床が約1.5km続く「滝ノ瀬十三丁」や「魚止の滝」「ハングの滝」「二股の滝」などの大きな滝も見ごたえがあり、源頭には周囲の山々と一面のお花畑の絶景が楽しめます。
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クワウンナイ川の入渓口は、東川町から車で30分走ったところにある天人峡です。
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今回のルートはこんな感じです。
2泊3日ならトムラウシ山まで行ける行程ですが、今回は休みが二日しかありませんので、トムラウシ山に登らずに化雲岳を目指して天人峡へ下山する予定です。
頑張って歩きます。

DAY1:入渓地点(天人峡)→ゴルジュ→カウン出合い→魚止の滝(宿泊地)距離10.6km
DAY2:魚止の滝(宿泊地)→滝ノ瀬十三丁→ハングの滝→二股の滝→天沼(登山道と合流)→化雲岳→天人峡 距離20km

日帰りの沢登り装備と違い、泊まり装備はグッと重たいです。
なんとか歩き切れるでしょうか。


【クワウンナイ川の入渓について(上川中部森林管理署・東川町・美瑛町より抜粋)】

1.入渓期間は、天候が比較的安定する7月1日(火曜日)から9月15日(月曜日)までとしてください。
また、雨天時も含め、増水時は入渓をご遠慮下さい。

2.沢登りの技術を有していない者のみでの入渓は大変危険ですので、入渓はお控えください。

3.所定の登山計画書(登山届)・入渓予定日の10日前までに入林届を提出し、入渓してください。

4.遡行の可否の判断や万一の事故発生については、すべて入渓者の自己責任において対処してください。

5.入渓にあたっての遵守事項を厳守してください。

詳しいことは↓をクリックしてください。
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入渓口にある看板です。ここからスタート!
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林道を少し歩きます。
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場所を見定めて入渓します。
ここを見誤ると滑落の恐れがありますのでご注意ください。過去に入渓する前に怪我をされた方がいらっしゃったようです。
おススメは、すぐには下りないで少し先を歩いて下れそうなところを見定めてください。
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早速、渡渉です。
2人の顔を見て温度を想像ください。
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時には、腰まで浸かる渡渉もあります。
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ゴルジュ。
重たい荷物を背負いながらのヘツリはシビレマシタ。
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ヒヤッと足を滑らせてドボンしそうなところがありましたが・・・。
ドボンはしていません。
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カウン出合到着です。(標高976m)
ここをキャンプ地にしたい気持ちを抑えて、明日の為に歩みを止めません。
仕事終わりに寄ったスーパーのお惣菜が値引きになっていたので、
行動食はおにぎりなど充実しました。
エネルギーチャージ中の双樹。
ふたりのオフショット的なほっこり写真は、私のお気に入りです。
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私は、WGHPro(ウィグライプロ)を摂取し、筋肉に栄養を与えてキャンプ地まで乗り切ります。
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魚止の滝です。(標高1070m)
魚止めの滝を乗り越えれば滝の瀬十三丁ですが、
今日はここをキャンプ地にします。
しっかりと休息し、食料をしっかりと食べて重量を減らして「滝の瀬十三丁」に挑みます。
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こちらでは、何とか3張のテントを張ることができました。
手前「ヘリテージ クロスドーム」藤田使用
左側「ファイントラック カミナドーム2」橋本使用
右側「ヘリテージ ハイレヴォ2」双樹・泉使用

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さすが、アウトドアの達人の橋本。
ロープで衣類を乾かしていました。
ちょっとした工夫で快適になりますね。

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今日の食担は藤田です。
とり五目の炊き込みご飯とインスタントのしじみの味噌汁の追い乾燥野菜。
プチトマトとちくわきゅうりです。(写真なし)
歩きと日差しで干からびた身体にみずみずしい野菜を食べられるのは贅沢です。
軽量を図って量が少なめ、個人的に足りない人はおつまみを食べてもらいました。
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デザートに冷たい水で冷やした果肉入りゼリー。
沢は食材を冷やせるのがいいです。
デザートは欠かせません。
お腹を満たして、翌日の長い行程に備えて、暗くなる前に就寝。
8月12日はペルセウス流星群が見れる予報だったので、山で見ようと楽しみにしていましたが・・・
すっかり忘れていました。ちゃんちゃん。
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朝4時起床予定・・・しかし、藤田以外は爆睡中。
どうやら、滝の音で目覚ましが聞こえなかったようです。

爆速で準備を済ませて予定の10分遅れ、5時10分に出発です。

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来たー!は~るばる来たぜ滑床へ!
ここを歩きたかったのです。
藤田の念願が叶いました。
今回のメンバーの橋本と泉も初めて来たそうです。
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約1.5km続く滑床「滝の瀬十三丁」(標高1100m)
ふわふわの黒い苔の上を歩きます。
苔のない岩は滑るのでご注意ください。

今回の足回りは3名はラバーソール、1名フェルトです。

双樹はスポルティバ トラバースXキャニオン
橋本はモンベル サワークライマー
藤田はモンベル サワートレッカーRS
泉はモンベル サワーシューズ(フェルト)

滝の瀬十三丁は、フェルトに軍配が上がりました。

なぜなら藤田は、小さな滝の登りで足を滑らせ、後方にいた橋本にお尻をヘルメットでキャッチしてもらい滑落を間逃れました。
さすがキャッチャーと呼ばれる男。
見事に藤田をキャッチしてくれました。

すり減ったラバーソールで滝の瀬十三丁はご注意くださいね。

また、フェルトとラバーを悩まれるのならフェルトをおススメしちゃいます。

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7時20分、ハングの滝当到着です。(標高1300m)
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ハングの滝は、滝の裏を歩くことができます。
せっかくなので、ぐるりんこしてみました。
こちらの滝は右岸から高巻きました。
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ハングの滝の高巻きは、ロープが張られています。
私は、登山ガイド資格を持っている双樹が持ってきたロープで確保してもらいながら安全に登りました。
テント泊装備の重たい荷物を背負いながら登るのはヒヤッとしました。

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8時40分、二股の滝です。(標高1360m)
こちらの滝は、中央から巻きます。
ちょうどピンクテープが張ってありました。
ここを過ぎると滝の瀬十三丁や大きな滝は終わりです。
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滝も終わり、ほっとしたところに双樹が携帯を紛失するハプニング!
おわかりいただけるだろうか。水の中にアイフォンが沈んでいることを・・・。
お魚もいるね。

携帯を最後に使用したところから、紛失に気付いたところまで約5分程度。
たいした距離ではないので、みんなで探します。
歩いてきたところを探しても携帯は見つかりません。
水の中が怪しい・・・。
探偵藤田が、泉にアクションカメラで水中を撮影してみればと提案すると、
半信半疑で泉がアクションカメラを使用して水中を覗いてみると携帯が、あるではあ~りませんか。

双樹が潜ってみるけれど、目を開けても流れのある水の中は見れません。
一度目は失敗!

橋本も潜る気満々で雨具を着込み、オーバーサングラスを装着して水中を覗きます。
やはり、オーバーグラスでは、水中は見れなかったようです。
そんなお茶目な橋本パイセン好きです。

二度目は、寒さとの闘いでメンタル的になかなか潜れません。
しかし、意を決して、双樹はレインとインシュレーションを着込み、
藤田がボッコで携帯が沈んでいる位置を差しているところを
目掛けて潜りました。

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携帯ゲット!
よかった。よかった。本当に良かった。
みんなの連携プレーで携帯が見つかりました。

一瞬で滝の十三丁のあの感動が塗り替えられてしまいました。
この感動は忘れません。感動をありがとう。

今後、沢登りに行く時は水中メガネを必須アイテムにすることを誓いました。
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携帯探しから歩みを進めること3時間。
ここは桃源郷ですね。
次回は、ここでのんびりしたい。
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源頭のお花畑です。
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源頭のお花畑を抜けると岩がゴロゴロしてきます。
ナキウサギの声が聞こえますが姿は見えません。
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この中にナキウサギがいます。
どうぞナッキーを探せしてください。
見つかった方は白石店藤田スマイルをプレゼント!
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正解はこちらです。
みつかりましたか?
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11時35分、登山道と合流したので、
ウェアと靴を登山装備にチェンジして化雲岳に向かいます。
ラバーソールの三人は沢靴のままでソックスだけを登山用にチェンジ。
フェルトの泉は、トレランシューズにチェンジ。(標高1830m)

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13時、化雲岳に到着です。(標高1954m)
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化雲岳から小化雲岳まではチングルマのお花ロード。
7月上旬の満開の時期に合わせて訪れたい。
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16時25分、第一公園です。(標高1350m
真正面に見えるのは「旭岳」です。
角度が違うと山の雰囲気が変わりますね。
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滝見台。(標高900m)
滝見台とは書いていませんが、ベンチが設置されており「羽衣の滝」をゆっくりと見ることができます。
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日が暮れてきました。
ヘッデンを使う前に下山できるのか?
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ギリギリ日没に間に合いました。
19時、無事にケガをすることもなく下山することができました。(標高590m)

8年かかってやっと念願のクワウンナイ川を歩くことができました。
クワウンナイ川の沢登りは、初級から中級に向けと言われていますが、
テント泊の重装備を背負いながらのヘツリや渡渉、高巻きなどは、
日帰りの沢登り装備と比べると難易度が上がる印象を受けました。

今回のメンバーで、双樹が経験者だったので安心して歩くことができました。
天気が良く、心配していた増水もすることもなく景色を堪能することもできました。
なんといっても忘れられないハプニングありで印象に残る川旅となりました。

一緒に行ってくれたメンバーに感謝しかありません。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

秀岳荘白石店グッズ売場 藤田